FM-MiMi Free Style "KEEP ON JUKIN' " 2000/08/23放送分

Dig it Rock The Rock !! Dig it Sheena & The Rokkets

深町
はい、みなさんこんばんは。Free Styleの時間です。深町 健二郎です。
8月23日水曜日、時計は夜の7時を廻りました。今日はですね、水曜日という
ことで、Free Styleは、KEEP ON JUKIN'ということで、例によってですね、
天神のジュークレコードの松本 康さんをお迎えしてお届けする訳ですが、実は
ですね、今日は、前々から告知していましたとおり、シナロケの鮎川&シーナご
夫妻がですね、スペシャルゲストでこの後登場してくれることになっています。
ま、残念ながらですね、残念ながらと言いますか、今日は収録ということになっ
ていますので、皆さんからのですね、ご意見ご感想などがこの番組の中ではです
ね、紹介しきれないんですけれども、もしですね、鮎川さんやシーナに対するメ
ッセージがあれば、是非ですね、送ってみて下さい。
もう、本当にですね、どの位ぶりかな?多分、今回やっとで、新譜が "ROCK
THE ROCK"がリリースされたということでですね、また福岡の方にお越し頂いた
んで、このMiMiにも来てくれるようになっているんですけれども、また何かいろ
いろ話がですね、出来たらと思います。今日もまた、松本さんもいらっしゃるし、
その他にもですね、実はまたもうお一方、特別ゲストがお見えになりますので、番
組最後までですねお聞き逃しのないようにお願いします。ということで、今日も2
時間たっぷりとFree Style KEEP ON JUKIN' をお楽しみ下さい。
深町
はい、じゃ、改めまして、まずはですね、ジュークレコードの松本 康さんです。
こんばんは。
松本
こんばんは。
深町
久しぶりにですね、今日は鮎川さんとそれからシーナさんが来てもらえるというこ
となんですけれども。
松本
そうですね。前が確か、4月の末位だったと思う。
深町
確かそうですよね。
松本
うん。
深町
だから、もうかれこれ、なんだかんだで、もう3〜4ヶ月ぶり。
松本
あの時は、CDがトラックダウンが終わったよ、みたいな時だったんで。
深町
ですよね。うん。
松本
その割には、もう、先行公開というか、すぐここにかけていいよみたいで。
深町
確かね、全国どこよりも多分うちが早かったと思う。
松本
多分ね。で、あん時は、だから、あの正規のヤツでは勿論なくて、自分でちゃんと
CD-ROMに焼いたヤツを持ってきてくれて、それをかけましたもんね。
深町
そうですよね。さ、でも、いよいよですね。その"ROCK THE ROCK"というアルバ
ムが、ま、いよいよリリースされたということで、今回また、キャンペーンで福岡
の方に来られているようなんで、実はまだ、こちらの方にはですね、今、こちらの
方に向かっているという情報だけは入ってきましたけども、ま、お待ちしながらで
すね、番組の方進めていきたいなと思うんですけれども。
今日は、じゃぁ、松本さんの選曲もかなり、そのシナロケを意識したような。
松本
そうですね、もうアーティストコーナーには、もちろんシーナ&ロケッツ持ってき
て、あれなんで、あの、いつもやっている最初のコーナーは、シーナ&ロケッツっ
ていう選曲でね。しかも、もう今度の"ROCK THE ROCK"というのは、すごいあの元
気のいいアルバムで。
深町
ですよね、はい。
松本
だから、あの、それで5曲か4曲かけて、話の流れでかけたいと思っています。
それで、いつもやっている聴き比べみたいな、毎週やっていますけどね。
深町
今週の1曲
松本
うんうん、今週の1曲。これが丁度"I Just Can't Keep From Crying"という長い
「泣かずにはいられない」という曲なんだけど、これが元々古〜いね、1929年
位のブルースだったのをね。
深町
そんな古かったんですか?
松本
60年代の後半にAL KOOPERがいたBLUES PROJECTがね、歌詞はかなり変わって
いるんだけど、それをやって、そのバージョンを元に今度はロケッツがアルバムに取
り入れててね。これがね、ステージでやるとものすごくイイ。
深町
おー、なるほど。
松本
ものすごく良くて、今ステージでもロケッツすごい、4ピースというか、4人メンバ
ーになったけど。
深町
ものすごくシンプルですね。
松本
うん、シンプルになったけど、すごい何か、逆に音がクッキリ聞こえてね。
もう、鮎川さんのギターもすごいし、あの、何かあっちこっちですごい評判でね。 
深町
そして、川嶋さんがね、シナロケの初代ドラマーの。
松本
そうですね。
深町
戻ってきましたね。
松本
そういう話は、本人達にいっぱい聞けると思うけど。
深町
はいはい。
松本
すごい周りで見ててもね、すごい、何て言うかね、乗ってるなという感じで。
深町
何かROCK THE ROCKのアルバムそのものもかなり、こう、LIVE盤じゃないけれど
も。
松本
うん。
深町
一発録り雰囲気ですよね。
松本
一発っぽいよね。だから、もう「せーの」って、本人達も「せーの」でやろうって言
ったらしいんだけど、その「せーの」っていうのは、やっぱりロケッツの信条でもあ
るし、それが巧くね、僕思うにね、今度エンジニアがね、すごいいい音録りをしてく
れたって言うか、イキがいいね。あのこう何か変に扱いすぎてあのモワッとするよう
な。
深町
加工されてしまう場合がありますよね。
松本
何かいろいろこう重ねすぎてね、クッキリしない場合があるでしょう。
深町
はいはい。
松本
それよりか「ロケッツはコレだ」みたいなものをガーンと出してくれてたというか。
だから、ある意味じゃちょっと元のね、日本のエンジニアも、あの、欧米並になって
きたかなと思ったのよね。
深町
なるほど。
松本
欧米のあれっていうのは、あの、日本のエンジニアはどうもね。何か、減点法って言
うのかな。悪い所は削っていって、良いとこだけを残そう、良いとこじゃない。何か
はみ出すのを全部除けていって、良いとこだけを揃えようとすると、結局幅が狭くな
るじゃない?
深町
うん。
松本
そうじゃなくて、向こうのは、はみ出ても良いから、そこは失敗でも良いから、ワー
ッと出てるヤツを生かそうみたいな録り方をするらしいもんね。
深町
うーん、なるほど。
松本
だから、そっちの方がやっぱり生のバンドっていうのは、そっちがいいでしょう。
ライブの臨場感がワッと出たりもするし。
深町
ま、言ってみればライブバンドですからね、シナロケは。
松本
何かね、そういう録り方じゃないかな、と今度思うのよね。すごいイキがいいし、な
んか、ギターは、もちろんかぶせたりはしてるだろうけれど、基本的にはもう、スタ
ジオ内でライブやったみたいなノリがガーッときてるんで、やっぱりそこというの
は、やっぱり、今なかなか日本では貴重なと言うかね。今、どうしてもあの、いかに
かぶせるか・・
深町
デコレートとかしたりね。
松本
いかにこう、まちがって、みたいに、どういうふうにつないでいこうかみたいな事ば
っかり考えるでしょう。その中でね、こういうヤツ、イキがいいのが録れたんで、逆
に若い人には新鮮だったのかなっていう。すごい若い人にもね、うけてるみたいな。
深町
まさに目から鱗が落ちたみたいな、そんな感じですよね。
ま、そんな話はですね、本人達を交えてですね是非話していきたいんですけども、ま
ずは、その関連のある今週の1曲というところで。
松本
そうですね。
深町
ちょっと松本さんからも紹介がありましたけれども。
松本
これはね、本当に古い。1929年で 。
深町
たまに松本さんの音源で1920年代まで遡る時もありますけどね。久々きました。
松本
そんで、これはね、BLIND WILLIE JOHNSONって言って、ブラインドっていう
のは「目が不自由な」という意味だから、あの、昔ブルースマンというのは、目が不
自由な人が生活の糧がないんで歌手になる人がすごく多かったんよね。
深町
なるほど。
松本
ブラインド・ウイリー・マクテルだとかブラインド・ボーイ・フラーだとかブライン
ド・レモン・ジェファーソンとかで、ゴスペルチームのファイブ・ブラインド・ボー
イズとかいたりして、結構音楽関係にはそういうブラインドがつく人が多くて、その
やっぱりたぐいというか、そういうやっぱり目が不自由だったBLIND WILLIE
JOHNSONは、ゴスペル的な歌も歌っているブルースシンガーで、すごいダミ声の、
もう聴いたら一発で覚えるような、あの、すごい声でね。
深町
何かこう、ブルースの創生期なんですかね。この頃というのは。
松本
うん、そうですね。まぁ、だいたいブルースもちょっと前からあるけど、この頃から
ブルースらしいものがだんだん録音されてきたっていうのが、1920年代中半から
後半で、29年になるともうかなりブルースというのは、だいぶん録音というか、そ
ういう形にもなってきたけどね。
深町
でも、オリジナルでいったらSP盤とかそんな時代でしょう?
松本
もちろんそうですね。
深町
ですよね。
松本
で、それで、日本でもちゃんとした、あの、2枚組のCD出てるし、ちょっと2枚組
じゃ多いって言うんで、もう一つそれをコンパクトにした1枚も出てたりするんでね。
今、恵まれた状況にありますんでね。多分近くのレコード屋にもあると思います。
深町
わかりました。
松本
そのBLIND WILLIE JOHNSONの中の、これはちょっと長いんだけど、LOAD、まず神
がついて、LOAD I JUST CAN'T KEEP FROM CRYINGっていう曲です。
深町
まぁ、ですね、このシナロケの最新譜"ROCK THE ROCK"の中にカバーされている元
の更にその元になった曲ですね、を聴いてもらいましょう。BLIND WILLIE JOHNSON
で1929年の作品です。
LOAD I JUST CAN'T KEEP FROM CRYINGです。どうぞ。

〜 "LOAD I JUST CAN'T KEEP FROM CRYING" ON AIR 〜

深町

はい、今週の1曲、BLIND WILLIE JOHNSON"LOAD I JUST CAN'T KEEP FROM
CRYING"を聞いて頂いている間にですね、遂に、シナロケの鮎川さん、そしてシーナ
さんが来てくれました。どうもこんばんは。
シーナ
こんばんは。
鮎川
お久しぶり。
深町
お久しぶりです。
鮎川
こんばんは。
深町
確か、振り返ったらですね、4月末位だったんですよ、前回。
シーナ
そうですね。
深町
ね、だから、かれこれもう4ヶ月ぶり位なんですけれども、何か久しぶりという感じ
がしない位。
シーナ
しないね。何かいつも会ってるみたい。
深町
ですよね、何かそんな感じで。相変わらず、またお二人、変わらない。
鮎川
あん時、出来立てでまだ、プレスされて、リリースしとらんやった。
深町
ですよね、確か全国で一番早かった。
シーナ
そうそう。
鮎川
うーん、それなのに、もう、かけてもろうてね。
深町
ようやく、でも、リリースされましたね。
鮎川
うん、ROCK THE ROCKが出ました。
深町
これ、ジャケットめちゃカッコイイですよね。
シーナ
豹ちゃん。
深町
豹。
鮎川
豹ちゃん。
深町
結構ね、何かジャケットもなかなかいい感じですけれども。
鮎川
うん。
松本
ビデオもイイですよね。モーフィングというのかな?こうどんどんずれていって、顔
が。何て言うのかな。
深町
もう中身もですね、前回聞かせてもらいましたけれども、超ストレートなロック!
もうタイトルどおりですね。ROCK THE ROCKという。
鮎川
もう、今回のはもう生のロックでもう全部決めました。
松本
うん。
深町
ま、やっぱシナロケって僕からすると、すごいライブバンドというイメージがものす
ごくあったからですね、それがそのまんまもうCDになったようなそんな感じですよね。
鮎川
こう一番何かさりげなく生のライブがそのまま、昔やったら、もう20何年前やった
ら川嶋と浅田と、あのヤマハの福ビルの1階で「インスタントライブやろう」ちゅう
てバーン!と演りよった、あれを録っときゃよかったもんねっち、あの頃思いよった。
その気持ちがやっと、もう今やりよう事をそのまんま録ろうみたいな感じで。
今回は川嶋ベリーがまた叩いてくれとるし。
深町
きましたね。復活してくれて。
シーナ
ねー。
松本
今度たまたまね、いろんな所で放送があったやつをね、ライブのステージのシーンを
見せてもらったけど、またこう乗ってるっていうかね、さっきもそんな話ちょっとし
たと思うけど、なんかすごいイキイキしてるロケッツに会えてまた嬉しいですね。
シーナ
川嶋のドラムはやっぱり最高よ。うん、本当に。
深町
やっぱそういうところで、何かよりこうシナロケとしてのルーツに戻ったみたいな所
ってあるんですか?
シーナ
そうね。最初に、初心に戻るって言うの。
鮎川
電子メール、Eメールで松本康ちゃんがあの書いてくれとったけど、「水を得た魚の
ようにシーナと鮎川がって」。
シーナ
ありがとう。
深町
そんな感じですよね。
鮎川
もう、ここまで出かかっとるけど、やっぱそう、そうなんですよね。
本当に安心して、もう、今自分のイイ音、楽しめるっちゅうか。
今回は格別でした。
深町
今回は、ほら、プロデュースもお二人じゃないですか。
シーナ&鮎川
うん。
深町
そのあたりっていうのは、どうなんですか?
鮎川
プロデュースはもう細野さんみたいな、もう任せてやるのがものすごい楽しみやけど、
誰にでも口出してほしゅうないちゅうのがあるんよね。もう、ほか気に入ったプロデュ
ーサーがやって欲しいとか、やりたいとか思わんなら、自分達が一番いいプロデューサ
ーやと思う。
深町
ふーん。
鮎川
ちょっとワガママやけど。
シーナ
勝手だけど。
鮎川
シーナと俺がすごいイイ感じで進行しました。選曲もそうやし。
シーナ
そうね。
鮎川
一番わかっとるけん。
深町
そうでしょうね。
鮎川
自分達20何年やって、次オーバーダブしようとか、次の曲いこうとか些細な事やけ
ど、やっぱ、決断がずっーとあるんよね。
深町
うーん。
鮎川
そいけん、やっぱ一緒にメンバーも含めてやけど、一緒にやっとる仲間はすごいわか
っとるけん。
深町
じゃぁ、もう最初からもう今回はとにかくもうシンプルに、もう、一発録りじゃない
けど、そういうのでいこうとかあったんですか?
鮎川
もう、「せーの」、「1、2、3、GO!」でバーンてやるのがまず。
そこで、いいのが録れんなら、もう上に被すとかそげな、他の楽器が入るからこう良
うなるとか、そんなんはもうないっち思うとったけん、もう取りあえず、あの、自分
達が満足するテイクワン、テイクワンちゅうか、あのベーシックトラックが録れて、
でもそっからがまた面白いんよ。もう一回弾くっち、すぐもう思うんよ。
シーナ、松本、深町
(笑)
鮎川今の左チャンネルに今のマーシャルのサウンドをおいたら、もう一回こっちにも
入れるっちゅうところが、すごい今回、川嶋ベリーと一緒にやって、で、シーナもア
ーッてリードを歌うけ、もうそこでライブが出来るけど、レコーディングのいいとこ
は、「もう一個こっちに入れろう」ちゅうてすごいありありとわかっとるんよ。今弾
いたばっかり。そいけん、「もうこっちの鮎川はこう弾きよる」ってはっきりわった
とこで・・
深町
いやーなんかね、それ、僕アルバム聴いて思いました。
今日またヘッドフォンで聴いていたんですよ。
鮎川&シーナ
うん。
深町
そしたら、鮎川さんのギターが左右からもうガンガンきましたもんね。
松本
うん。
シーナ
ほー。
鮎川
そいけん、気持ちのいいとこは・・
松本
何か対話してるっていう感じやもんね。
深町
あー。
鮎川
そろう時は、二人で、ガンガンガンってこっちも弾きよる。そやけど。
シーナ
好きよねー、マコちゃんね。
鮎川
こう弾いたっち覚えとる間に次のをワーッとあれして。
松本
そうですよね。
シーナ
一晩中でもやるよ。
上から上からもう、ね、楽しそうやもんね。
鮎川
あのね、"Tell Me"っちゅう曲は、それの極みでさ、もう思いっきりやってみろうっ
ち。1回弾いたらやっぱりイイトコいっぱいあるんよ。そいで、チョイスするとかや
なくて、もう、今回もう全部出すって。
深町&松本
うーん。
鮎川
ありましたですね。
シーナ
うーん、好きな事ですねー。
深町
もう、かなりじゃあ、ワガママな思い通りに出来上がった?
シーナ
いつもワガママよ。
鮎川
ちゅうか、ワガママをみんなが喜び合いよるんよ。
エンジニアが若い山田君、前もその感動した話したけど。
深町
何かエンジニアの話って、何かすごくあるみたいですね。
鮎川
いやー、あるち。うーん。でも、ハウリングをブンブン拾って、こっちは「いいと?」
ちゅう位過激なミックスをあの初対面でやってくれて、俺達は乗せられてね。
出会いがすごかった。いいー。いいスタッフに恵まれた。
松本
今、話しよったんやけど、何かね欧米のミキサーの、あのエンジニアの録り方みたい
なね、「何かこういいとこを出してしまえ」みたいな、だから、「こう削るんじゃな
くて、はみ出したものはいいやんか」みたいな感じのそういう録り方やなかったのか
なと思ったんよ。
シーナ
そうそうそう、まさにそうね。うん。
松本
だから、すごいそれで勢いがあるというか、メリハリがきくし、生きた呼吸してる感
じがするしね。
シーナ
すごくやりやすかったね。レコーディング。
松本
これからコンビを組んで、また次のアレをね。
鮎川
もういっちょやろうっち、今また盛り上がりだしたとこやし。
深町
かなり何か勢いついてますもんね。
シーナ
ついてるねえ。
深町
さ、そんな中で、ま、そのROCK THE ROCK。ま、リリースされたという事でです
ね、何かせっかくなんで、またちょっと今日もたくさん聴いていきたいなと思います
けども。
シーナ
はい。
鮎川
ありがとう。
深町
何をいきましょうかっていう感じなんですけども、一応ですね、僕も個人的にリクエ
ストした、もう1曲目に入っているですね"Jungle Of Love"もっと正式には、"The
Jungle Of Love"ですね。をちょっと僕は個人的にリクエストさせてもらいました。
シーナ
あー、ありがとう。
深町
いえいえ。
鮎川
もう、俺達の名刺代わり。今回はプロモーションクリップ、ニュークリップは、その
"Jungle Of Love"で決めたし。
深町
ですね。正にこのジャケットもそういう感じかなという気がしますけどもね。
それともう1曲、じゃぁいきましょうか。
シーナ
はい。
深町
もう1曲は、じゃぁ、アルバムのその流れのまんまでいくと
シーナ
はい。
深町
"ROCKY ROAD"ですけども。
シーナ
ROCKY ROAD。
鮎川
もう、この流れというのでまず俺達のロケッツのセンスを感じて欲しい。
深町
わかりました。じゃぁ、まず、この2曲聴きましょう。

Sheen & The Rokketsの2000年の、本当つい最近リリースされた"ROCK THE
ROCK"のアルバムの中から、"The Jungle Of Love" そして"ROCKYROAD"2曲続け
てどうぞ。

〜 "The Jungle Of Love" "ROCKY ROAD" ON AIR 〜

深町

はい、今日はですね、Free Style KEEP ON JUKIN'ということで、従来の松本

さんに加えてですね、シーナ&ロケッツの鮎川さんそしてシーナさんがスタジオに来
てくれています。
鮎川&シーナ
はい。
深町
引き続きよろしくお願いします。
鮎川
うん、よろしくお願いします。
深町
もうやっぱ本当ライブっぽいですよね。このアルバムっていうか、今の2曲だけでも
ですね。かなり。
シーナ
うん。
鮎川
ボーカルも「ロックはパワーだっ!」ちゅう感じで。
ギターとマーシャルアンプがPin-up Baby Blues以来ずっと同じもんで「こんだけい
い音出しよるぜ」っちゅうのをみんなに聴いて欲しい。ギタリストのロックが好きな
若い人達に、その2つだけでなぁーんもエフェクターもないでGibsonのレスポール
は30年位平気で音が出るっちゅうこと。
深町
相当年期入ってますよね。
鮎川
僕も驚いた。
その驚きと「いい音が出るんよね」っちゅう感動も何かすごいレコーディング中に感
じて。
深町
うーん。
鮎川
いやぁ、まぁ、もう、レモンティーは前のピックアップで「ブブブ ブーブブ 
ブブ」、2回目のソロは後ろのピックアップ、あれが本当に「よう鳴るね、お前は」
っち。
それを今回レコーディング中に「この音入れたい!」っち思う、それがあったね。
シーナ
そうやったね、本当に。
いやもう、ますますレスポールすごいよ。音が。うーん、何かね、不思議やね。
深町
何かその出会いってあったんですか?あのレスポールと。
鮎川
レスポールは、もうROLLING STONESが19th Nervous Break Down"のシングルの
時に、あのキースリチャードがそれまでGUILDとかちょっとあの頼りないギター持っ
とったのが急に何かカッコイイギター持っとったのが、あの、後でわかって、レスポ
ールって。で、マイク・ブルームフィールドがあの、スーパーセッションでこうしと
う、これがレスポールっち。
レスポールの出会いは、ジェフ・ベックとジミー・ベイジとマイク・ブルームフィー
ルドとキース・リチャード。もう、それ以来もう夢のギターやったし、70年代は。
ほいたら、友達の津和野が本物買うとるやろ。
松本
(笑)
鮎川
あの頃6ヶ月分の給料全部飲み食わずで貯金してもあと2万位足らん位の6ヶ月分の。
深町
でしょうね。
シーナ
高価やね。
鮎川
もう、すごい高価な夢の夢やったんよ。
深町
うーん。
鮎川
値段はね、卵もGibsonも変わってないんよ。何か。
シーナ、松本、深町
(笑)
松本
なるほどね。
鮎川
15円と1本30万円ちゅうの。
松本
うーん。
深町
なるほど。
松本
うーん、そう言えばすごいね。
鮎川
すごいねーと思う。
深町
30年近く、鮎川さんの手に入ってもう30年?
鮎川
いや、津和野が買った時から。あの博多のヤマハで。
で、彼はローンずっと払うて、俺はちょっと貸せって。
シーナ
(笑)
深町
まぁ、津和野さんも本望じゃないですか?それはもうね。ここまでもう。
鮎川
「津和野、頼むけ売ってくれ」っち言うたのは、シーナ&ロケッツつくった時です。
もうそん時、「これ持って東京行くけ譲ってくれ」ちゅうて。
ほんで、譲ってもらって。
深町
んー。何かやっぱ、鮎川さん一番僕似合ってるような気がするんですよ、あの黒いレ
スポールがね。
鮎川
そうね。
深町
何か。
鮎川
本当にもう感慨深いね。
音が出て、それでこのレコードが出来て、同じ仲間ともう、好きな歌やれよるけ、
本当嬉しいです。
深町
まさにKEEP ON ROCKIN'っていう感じですよね。
さ、まぁそんなですね今日は、鮎川さんとシーナさんをお迎えしてお届けしているん
ですけれども、まだまだちょっとあれですよね。今日は、時間がかなり切羽詰まって
いるようなんで。
鮎川
本当すみません。もう、ゆっくりね、もうゆっくり会うてから、楽しみにしとったの
に。
深町
いえいえ、会えただけでもちょっと幸せですから。
鮎川
本当ありがとう。
深町
そんな感じなんですけれども。また、じゃぁ曲をですね、ちょっと是非ちょっとアル
バムの中からどんどん紹介していきたいんですけれども。
続いては、"うそつき人間"。
鮎川
おー、"うそつき人間"。
深町
これは何かね、僕すごくあの、ちょっとサンハウステイストみたいなものを感じるん
ですけどね。
鮎川
うんうん。あの、もう同じですね。
深町
流れですね。
鮎川
僕のロックは何も変わっとらん。シーナが好きなロックも何も変わっとらん。
でも、この曲は、あのレコーディング中に「おー、シーナまだきよらんぜ。1曲ちょ
っとジャムろうぜ」っちゅう感じで、あのそんな感じやったね。
深町
何か、レコーディング中に生まれたような曲なんですか?
鮎川
もう、前から作っとったけれど。
シーナ
うんうん。
鮎川
ウィルコ・ジョンソンと一緒に去年のツアーした時に、ウィルコが"ダダダダ
ダダダ ダダダ"あれをやりたかったんよ、1つはね。
ノーマン・ワット・ロイが"ブンブ ブンブ ブン ブンブン" 。それが1つと、サン
ハウスにもそういうもうブギが昔からあった。
深町
ありましたよね。
鮎川

"i LOVE YOU"とか、それはもう、シカゴブルースとローリングストーンズとウィルコ・
ジョンソンと俺が出会った。もうやりたくてたまらん。
で、シーナが書きかけの詞があって、「あいつは平気でウソばかりつきやがる」で、
もうそれを3回歌おうちゅう感じで決めたけど、ちょっと後で詞をお互い一緒に作り
合って。最後に何かしゃべろうかなと急に思いついて、あの、最後のオーバーダブの
時、「あー、テレビに出とうぜ。人前でしゃべって欲しくないね」って何か急に思い
ついて、すごくライブな感じ。レコーディングが全部ライブ。
深町
うーん、なるほど。
まぁ、その曲を1曲とですね。
シーナ
はい。
深町
あと、もう1曲ちょっと気になったのが"WOO MERRY X'MAS"という曲。
鮎川&シーナ
はい。
深町
これは何かX'masに関係する、関係するというか当たり前でしょうけれども。
シーナ
そう、レコーディングに入ったのが、丁度クリスマスイブだったよね。
深町
へー。
シーナイブとクリスマスの日。で、山中湖でレコーディングしてて、で、子供達も丁度
クリスマスだったんで、そのスタジオに訪ねて来る。そういう時だったの。
で、来るまでにね、X'mas Songを作りたいと思ったの。もう前々からね、ロネッツ
とかもそうだけど、クリスマスソングあるじゃない。
深町
ありましたよね。
シーナ
ラモーンズもあるし、で、ジョンレノンももちろんすばらしい。で、私もいつも歌い
たいなと思っても、X'masの時に思って、ねぇ、レコードに出来ないじゃない、なか
なか。
鮎川
夏のうちにもう。
シーナ
夏のうちにもう絶対これは出すべきだな、と思って。
でも、作ったのはX'masの日に。
深町
なるほどね。
鮎川
南半球のクリスマスが丁度真夏なんで、そいけん。
シーナ
だから、オーストラリアの人とぴったり合うんじゃない(笑)
深町
なるほどね。そういうじゃぁ逸話があるんですね。
えー、どうしよう、じゃぁもう1曲、これはもう後でまた出しますか?
松本
えー、そうですね。これ僕のリクエストでね。"天国はあるけれど"正式にはちょっと
今思い出せないんですけど、見せてもらうけど、"天国はあるけれど天国には誰もいな
い"ですね。これは、阿久 悠さん。いいんで。で、まぁ、残念ながらマコちゃん達、
シーナとマコちゃんはまだいろいろと忙しいので、私たちで残りを聴きながら、これ
についてあれこれ話しましょう。
深町
話しましょうか。
シーナ
あらあら、話してくれますか?
松本
もちろん。
深町
さ、ということでですね、これからね鮎川さんとシーナさんはKBCの方に移動してい
きます。
松本
今度また、福岡でもライブがあるんよ。
深町
それ告知して下さいよ。
鮎川
10月の15日にドラムロゴスでシーナ&ロケッツのフルライブ、生ライブ。
松本
たっぷり、今度は。
鮎川
もう、たっぷり。ROCK THE ROCKとそれから23年分のロケッツのレパートリーを
厳選して、あの、やるのを楽しみにしとるんで。
シーナ
戻ってきた川嶋と。
深町
そうですね。
シーナ
うん。
松本
楽しみにして。
鮎川
是非あの、みんな気にしとって下さい。10月15日。
深町
10月15日ですね。
鮎川
シーナ&ロケッツ。
シーナ
最高なロックの日にしようと思ってるから、是非。
深町
いいですね。じゃぁちょっとそれを楽しみにですね。それまで待ちきれない人は、こ
のROCK THE ROCKを聴いて。
鮎川
是非聴いて下さい。
深町
指折り数えて待つようにと。
シーナ
聴いて下さい。
深町
じゃぁここでお別れということになりますけれども、本当あっという間でしたけれど
も。
鮎川
本当ありがとう。
深町
ありがとうございました。
シーナ
どーも。
松本
ありがとうございました。
深町
たまにこうやって顔が見れるだけで僕等は幸せなんで。
シーナ
やーん。
深町
また良かったら。そのライブの時も是非ちょっと駆けつけたいと思いますんで。
はい。
鮎川
はい。
シーナ
ねー。
深町
ありがとうございました。
シーナ
ありがとう。
鮎川
どうもありがとう。
深町
どうもありがとうございました。
シーナ
はーい、どうも。
松本
ありがとうございます。
深町
はい、じゃぁシーナ&ザ・ロケッツで"うそつき人間" そして"WOO MERRY X'MAS"
そして、長いんですけどね、"天国はあるけれど天国には誰もいない"この3曲を聴い
てお二人とお別れです。どうもありがとうございました。
鮎川
どうも。
シーナ
Good-Bye!
鮎川
Good-Bye!

 〜"うそつき人間","WOO MERRY X'MAS,"天国はあるけれど天国には誰もいない"
  ON AIR 〜

深町

はい、シーナ&ロケッツの最新譜"ROCK THE ROCK"の中からですね、"うそつき人
間"、"WOO MERRY X'MAS"そして"天国はあるけれど天国には誰もいない"という曲3
曲を聴いていただきました。その間にバタバタとですね鮎川ご夫妻はご退席というこ
となんですけれども。
松本
ですね。
深町
なんか、やっぱ、こう鮎川さん達に会うと、何かこう嬉しくなりますよね。
松本
うーん、何かね。
やっぱり本当、何て言うかな、やっぱりピュアな人達なんでね。あのすごいこっちも
こう何て言うかな、こう、「要らないモノが洗い落とされる」みたいなとこがあるか
らね。また、こう、何かこうリフレッシュするというか、そういう感じですよね。
深町
曲がかかっている間もいろいろこうまた鮎川さんが、また、自分の好きな音楽の話と
かしていると、もう少年の目のような輝きですね。
松本
ね。何かいろいろね。こういうコンピュータ、インターネットでこういう曲探したん
よとかいう話を、今丁度間に話してたんだけど、やっぱそういうのでもやっぱり僕達
がやっぱり最初にこう聴きたいと思って聴いた衝動とね、それが今でも変わらないと
いうのはね 。やっぱり僕が言うのは変だけど、同じレコード屋とかしてても、みんな
やっぱりずーっとやってくるとね、もうだんだん最初のこうパッションが薄れてきて、
何かもう惰性でやっているというのは結構多いのよね。
深町
なるほどね。
松本
で、やっぱりそういう衝動があって、「自分が聴きたいからこそそれを聴いて、それ
をやっぱお客さんとか色々な人に伝えたいな」という気持ちがない限りは、やっぱり
まずいなと時々思うんやけど、やっぱりそれ、自分すらもやっぱりそういうの時々あ
れするけど、そういうのが鮎川さんもシーナも常にもう気持ちがフレッシュという
か、いろんなものを聴いて、刺激を受けて、それをやっぱするけど、やっぱ自分達は
自分達で変わらないというか、自分達のしたい、やる時はこういう風にするというか
ね、雑多なものをこういろいろ聴いても、やっぱり逆にそれは自分たちのすることが
正しいんだということをあれする為にね、何かこう、いろんなものを聴くというかそ
ういう感じもしますけどね。
深町
ね。ここにきて更にパワーアップしてる、そんな気さえしますよね。
松本
しますね。

Text By #80 Junnji.Fujiki. Thanks to FM-MiMi


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