映画「Ray/レイ」前夜祭
2005年1月28日@みゆき座(東京・日比谷)
「Respect for Ray スペシャルトークショー」の鮎川さん

司会のマイク越谷さんのイントロデュースで「何と言ったら」の曲をバックにトークショーのゲスト諸氏がスクリーン前のステージに次々に登場。あの!イントロに乗っかって最初に登場されたのが鮎川さん。お気に入りの皮の帽子、皮のパンツにブーツ、そして、ジャケットも全部「黒」で、あとは鮎川さんのトレードマークとも言えるキースのマフラーを首に巻いて、その手にはトークショーの話題のキーとなった「何と言ったら」と「アイ・キャント・ストップ・ラヴィン・ユー」のシングル盤、そして、25センチ盤のベストアルバムがありました。

鮎川さんを真ん中に、その左に鈴木雅之さん、ブラザートムさん、ダイアモンド☆ユカイさん。右側に吉岡正晴さん(音楽評論家。1月30日に「わが心のジョージア〜レイ・チャールズ物語」を出版)、マイク越谷さんが席に付き、トークショーがスタート。

以下、鮎川さんのトークの部分の再現です。

「シーナ&ロケッツの鮎川誠です(会場から大きな拍手)。シーナ&ロケッツはパンク、ロック、ブルースをやってますけれども、レイ・チャールズの曲はそんなレパートリーではないけれども、実は僕は10代の時に初めて夢中になったレコードは、レイ・チャールズ。リトル・リチャードとレイ・チャールズ。ローリング・ストーンズがあと2年経つと出てきて、すっかり夢中になって、70年にはレイさんはあまり聴いていなかったりもしましたが、もうとにかく「ホワッド・アイ・セイ」を初めてラジオで聴いた時、血がたぎった。うまく言えないけど、もう「これしかない。」という感じで久留米という九州の田舎町のレコード屋を全部自転車で走り回ったくらい、そしてレイ・チャールズのレコードを見つけた時には、今日マイク越谷が持ってこいというので持ってきましたけど(会場から大きな拍手)、42年前ぐらいになるかな、62年だから43年前。でもレイ・チャールズのレコードは、一杯レコード持っているけれども、いつもずーっとそばにあるので、マイクが電話でレコード持ってきてって言ったら、もうお安いご用で。去年レイが亡くなったときに、それをすぐに知って、僕達は九州の博多にいて、その夜は行きつけの友人のDJバー(ジュークジョイント)で一晩中レイ・チャールズを聴きました。レイチャールズの音楽を今日今いっぺんに全部しゃべったらあとがなくなるけど、本当に知れば知るほどというか、この後にどんどん知ってくるブルースマンとかと一緒で、最初は何も知らなかったんですけど、本当に素晴らしい音楽家で、うーん、こういう感じ(抱きしめる仕草に、会場から大きな拍手が起きる)今日はみんなに映画を観ていただいて、それが語り継がれて、日本中たくさんの人がレイ・チャールズを偲びながら、偉大なレイをずっと僕達の心の中で生き続けさせることができたら最高だと思っています。今日はありがとう。」(会場から大きな拍手)

越谷さん(鮎川さんのシングル盤を見ながら)邦題が凄いですよね。
鮎川さん「ホワッド・アイ・セイ」じゃなくて「何と言ったら」!!
 ※A面が「その1」、B面が「その2」で両面で曲が完結!
越谷さん こういうを鮎川さんは持ってますからね!
鮎川さん 初めて聴いたのは、「アイ・キャント・ストップ・ラヴィン・ユー」で、これは、バラードでね。「ホワッド・アイ・セイ」の最初の音ね。(最初のドゥン!を前のめりな感じでアクセントをつけて)ドゥン!ドゥンドゥンドゥンドゥン 。あのドゥン!だけでビンとなる本当にシンコペイションのきいた音色。ピアノともオルガンともつかん、あの音色からしてゾクゾクするね。

吉岡さん 楽屋で打ち合わせと言うか雑談になっちゃって、鮎川さんが持ってきていただいたこの「何と言ったら」のシングル盤を初めて見るんでドキドキしちゃって、裏の歌詞カードを見たら、鮎川さんが鉛筆で書いてあるんですよね。「ヘイ・カーチャン きいてくれ、みんなオイラをバカにする」鮎川さんが小中学生くらい?
鮎川さん (歌詞カードを見ながら最初の節を英語で歌って)どう訳そうかなって感じで。(次の節を歌って)中学生の語学力ではこの辺はわかんなくてね(笑)
吉岡さん 凄いなと思ったんですよ。

以上、鮎川さんのレイ・チャールズへの敬意と愛に溢れたその心がブラザートムさんの「アイ・キャント・ストップ・ラヴィン・ユー」にまつわる感動的なお話を引き出したり、トークショーを確実にリードしていたと感じました。

トークショーの後は、シーナさんと合流、肩を並べて、満員のお客さんと一緒に映画を鑑賞されました。

上映終了後、

鮎川さん「映画、よかったね!」
シーナさん「何回も涙が出た。」

その後、
ファンの記念記念の申し出に気安く応じてあげたり、わざわざ「#1」のレコードを持ってきていた若い男の子に笑顔でサインをしてあげる優しいお二人の姿も見られました。

鮎川さんが純真な心でイントロデュースされた映画「Ray/レイ」。必見中の必見です!!


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